昨夜、士郎が手伝ったというナータの部屋に通された。
正直、ナータは得体が知れない。
でも話してるだけだとすごく親しみやすいし、呼び捨てでもかまわないどころか呼び捨ての方がフレンドリー、などと言った。

method of fall boyfriend in ten minutes

-get girl's charm-


まあ元来、私は友達が少ない。
数少ない友達の一人である綾子だって自分が魔術師なんてこと言ったことはない。
でもナータのような魔術師の友達は少しだけだが心を許せる。
だから表面だけの付き合いになろうが嬉しいかった。
「じゃあこれ着てみる?」
少し狭いように感じる部屋の中で渡された一着のワンピース。
ファッション雑誌はみるものの、外出はあまりしないから競い合う相手もいない。
唯一、休日に私服で遊びに行く綾子や桜にもセンスはいいと言われたり、士郎も気に入ってるようだがそれだけでは発展しない。
「うーん、だめかな私。そういうのあんまり」
それにしてもすごい部屋だ。
クローゼットやタンスやらパソコンが所狭しと。
整理整頓ができる士郎が家主ならよかったものの、藤村先生や私が手伝おうとしたら途方もない時間がかかってそうだ。
「じゃあこれなんかどう?」
ナータと歳が近くてよかった。
気兼ねなく話せるし、魔術師な上、同じ女だ。
「うん、着てみる」
ボーダーのキャミソール。
ドアが開いていないことを確認してその場で着替えてみる。
こんな時女同士だと便利なものだ。
「いい感じ?」
「いい感じ」
お互い顔を寄せ合って確認する。
少し派手なその服は腰のところが見える、いわゆるヘソ出しルック。
「う、ちょっと恥ずかしいかも・・・」
「可愛いよ〜。似合ってる似合ってる」
制服のスカートの上に着ているので鏡に映る私は大層変に見えるが、まあ自画自賛だけど満更でもない。
「士郎くん何て言うかなあ?」
「そりゃあ、私の晴れ姿を喜ばない男はいないもん」
もう一度、二人顔を見合わせて
「じゃあ残りもコーディネートしましょうか」
「ええ、よろしくお願いいたしますわ」
「かしこまりました、お嬢様」
くっくっく、と笑いあった。

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